原子力科学技術の健全な発展と核兵器と
核テロの脅威のない世界の実現に貢献する




センター長挨拶

 日頃より、JAEAの核不拡散・核セキュリティ活動や原子力人材育成事業にご理解とご支援をいただき、誠にありがとうございます。

 2025年4月1日、「核不拡散・核セキュリティ総合支援センター(ISCN)」と「原子力人材育成センター」が統合し、新たに「原子力人材育成・核不拡散・核セキュリティ総合支援センター(略称:ISCN)」が発足しました。これにより、両センターの知見と経験を結集し、JAEAの掲げる「『ニュークリア×リニューアブル』で拓く新しい未来」のもと、より効果的な人材育成支援と技術開発を進めてまいります。

 新センターは、「原子力科学技術の健全な発展と核兵器・核テロの脅威のない世界の実現」を目標に、「3S人材育成支援×2S技術開発・協力」を通じて、アジア・国内のハブとしての役割を果たしていきます。JAEAの専門性や長年の知見を活かし、変化するニーズに対応した支援を提供し、国内外の人材育成を推進していきます。

 核不拡散・核セキュリティ分野では、ISCNの国際的なネットワークと技術開発の実績を活かし、基盤技術開発やRNテロ対策(核鑑識)、CTBT技術協力などを推進します。また、IAEAやCTBTO、米国DOE/NNSAなどの国際機関と連携し、アジア地域の安全強化に貢献します。

 原子力人材育成では、JAEAの60年以上の経験を基に、実践的で高度な教育を提供します。対面研修に加え、デジタル技術を活用した遠隔教育を拡充し、幅広い層に最先端の知識とスキルを提供します。さらに、SMR(小型モジュール炉)や次世代原子力技術の専門家育成にも注力し、グローバルな人材育成を加速させます。

 本センターの設立により、核不拡散・核セキュリティと原子力人材育成を統合し、より包括的で実効性の高い支援を提供する体制を整えました。

 2025年は、JAEA設立20周年、ISCN設立15周年の節目の年です。これまでの成果を礎に、さらなる発展を目指し、核不拡散・核セキュリティの強化と原子力人材育成の推進に取り組んでまいります。引き続き、皆さまのご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2025年4月
 原子力人材育成・核不拡散・核セキュリティ総合支援センター長
井上 尚子

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