理解増進
会議・シンポジウム等


原子力平和利用と核不拡散、核軍縮にかかわる国際フォーラム
結果報告
実施概要
結果報告
はじめに

     2009年9月、核不拡散・核軍縮に関する安保理決議1887号が採択されたことに加え、2010年4月には米国ワシントンD.C.においてオバマ大統領の提案している核セキュリティ・サミットが開催される予定です。また、2010年5月には、5年に一度の核拡散防止条約(NPT)運用検討会議が米国ニューヨークで開催され、「核のない世界」に向けた国際的な取り組みの進展が期待されています。

     鳩山総理は、国連総会及び安保理首脳会合における演説の中で、日本がこれらの取り組みに先頭に立って貢献することを明言しており、これら分野において日本が具体的に取り組みのリーダーとして、貢献を果たすことが重要になっています。2009年12月に我が国で核セキュリティ・サミットに向けた準備会合が開催されましたが、日本への期待を表すものではないでしょうか。

     安保理決議1887号では、核軍縮・核不拡散の強化を目指すとともに、保障措置(核不拡散)・核セキュリティ・原子力安全の確保を前提に、原子力平和利用の推進を奨励しています。NPTの3本柱である原子力平和利用、核不拡散、核軍縮を包括的に取上げ、核不拡散との両立を果たしながら原子力の平和利用の継続的発展を実現するためには、今、何をすべきかを考え、そして議論する「原子力平和利用と核不拡散、核軍縮にかかわる国際フォーラム」を原子力機構、日本国際問題研究所、東京大学G-COEの三者共催により開催しました。

     本フォーラムでは、世界から著名な専門家を招き、12月3日、4日の2日間にわたり、浜離宮朝日小ホールにおいて、基調講演とテーマ別の3つの円卓討論を実施しました。今回は、円卓討論という形態をとり、議論を中心にすることと、フロアとのやりとりを重視することを目指しました。

     2日間にわたって262名の方々の参加の下、フロアからも多くの方々に積極的に討論に加わっていただき、活気のあるフォーラムになったと考えています。ご参加いただきました講演者、モデレータ、パネリスト、聴衆の方々に改めて感謝申し上げます。

     本国際フォーラムの結果が、今後の原子力平和利用と核不拡散の両立の維持・発展、そして核軍縮の進展の議論の参考になれば幸いです。

     日本原子力研究開発機構では、今後もこのようなテーマの国際フォーラムを開催する計画でありますので、皆様のご指導、ご協力をお願い申し上げます。

    2010年2月22日
    日本原子力研究開発機構
    核不拡散科学技術センター長
    千崎 雅生
プログラム/投影資料